サウナは健康に悪いの?良いの?どっちなの?

2020年5月11日

サウナ健康に良いという意見だけでなく、健康に悪いという意見もあります。かなり以前から様々な議論がありまして、情報が氾濫しています。そこで、医学的な観点から、サウナの効果や効能をまとめてみました。

サウナの効果とは?

サウナの効果は、ずばり血流が良くなることです。血流が良くなると、全身に血液から酸素と栄養を全身に届けることができます。そして、身体に溜まっている老廃物を排出しやすくしてくれます。さらに、傷ついた細胞は修復されます。そのため、疲労回復や、腰痛や肩こり、冷え性にも効果があります。また、女性は生理痛などにも効果があると言われています。美容や、便秘などの改善にも効果があります。健康面だけでなく、精神面や、美容面でも効果があります。

血流が増加がする

サウナに入ると、まず、交感神経が活発になります。そして、心拍数が上昇し汗が出てきます。さらに、しばらくすると熱に慣れ、今度は、副交感神経の働きで血管が拡張し血圧が下がってきます。そのため、血流が良くなります。血流は安静時の2倍とも言われています。

このため血流が良くなると、全身に酸素と栄養が効率よく運ばれるようになります。すると、疲労物質である乳酸が酸素によって分解されます。ですので、サウナに入ることで疲労回復になります。また、代謝も上がり、血管や内臓、脳の機能が回復していきます。

また、血流が良くなると、胃腸の働きも活発になります。胃腸の働きが良くなると便秘改善にも役立ちます。

脳卒中リスクの軽減

しかし、有名人が、サウナに入った後に倒れたたというニュースを見たことがある人も多いと思います。そこで、サウナに入ることで、脳卒中などの危険があるのではと心配になる人もいると思います。そこで、面白い記事を紹介します。

興味深い研究結果が、サウナの発祥地であるフィンランドから出た。英ブリストル大学のセトー・クヌツォー博士らは、フィンランド東部に住む53~74歳の1600人を対象に、サウナ利用と脳卒中との関連性について約15年にわたって追跡調査。その結果を5月2日、米国神経学会の医学誌で発表した。それによると、サウナに週4~7回入る人は、週に1回のみの人と比べ、脳卒中のリスクが約61%低かったというのだ。

週刊ポスト2018年5月25日号

もちろん、健康不安がある場合は、サウナに入るよりも、医師に相談しましょう。

デトックス効果

サウナに入ると大量の汗がでてきます。汗と一緒に体内の毒素が排出されると言われています。しかし、最新の研究では、発汗による体内の毒素を排出する効果はほとんどないそうです。

実は、有害なミネラルや老廃物など大半の毒素は便から排泄されます。なんと、その割合は約75%になります。次に割合が高いのは尿です。尿は約20%の毒素が排出されます。そして、汗は約3%の毒素が排出されます。ですので、サウナによるデトックス効果は高いとは言えません。

  1. 便・・・75%
  2. 尿・・・25%
  3. 汗・・・3%

サウナで大量の汗をかいても、発汗によるデトックス効果は高くないようです。血流のところでも言いましたが、発汗によるデトックス効果よりも、血流改善により胃腸の働きが良くなり、結果的に便通もよくなることで結果的にはデトックス効果が得られるようです。また、発汗によるストレス解消やリフレッシュ効果を期待しましょう。

リラックス効果

サウナに入ると温熱刺激により、脳内ホルモンが分泌されます。β-エンドルフィン、オキシトシン、セロトニンが分泌されます。これらのホルモンには、次のような効果があります。

  1. β-エンドルフィン・・・鎮痛作用や不安軽減作用
  2. オキシトシン・・・・・ストレス緩和、幸せな気分をもたらす
  3. セロトニン・・・・・・精神を安定させる、鬱状態が改善する

サウナに入ると、いわゆる幸せホルモン分泌されます。つまり、リラックス効果が得られるわけです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?もちろん、食事をしたあと、アルコールを飲んだあと、体調が良くないときにサウナに入ると危険が伴います。サウナを楽しむためにも、無理せず、水分補給をしっかりして、サウナライフを楽しんでくださいね。